1.なぜ今「少額M&A」なのか?
ここ1〜2年のご相談傾向や実行事例を見ていると、
海外進出の手法自体が少しずつ変化していると感じています。
これまで主流だったのは、
- 現地法人設立
- 代理店契約
- ゼロからの店舗立ち上げ
いわば“ゼロから作る進出”です。
その一方で、「すでに現地で動いている事業を引き継ぐ」という選択肢、
つまり“少額M&Aによる進出”への関心が、確実に増えています。
たとえば、数百万〜数千万円規模で、既存事業を取得する。
スピード・リスク分散・即戦力化という観点で見ると、非常に合理的な手法ではないかと考えています。

2.私たちの考える「少額M&A」の定義
私たちがこれから想定している少額M&Aは、いわゆる大型ディールではありません。
価格帯は、数百万円〜3,000万円規模。
業種は原則絞らず(飲食・小売・IT・サービスなど)、国はASEAN主要国を中心に展開していきます。
ここで重要なのは、M&Aで大きなリターンを狙うことが目的ではない、という点です。
あくまで、海外進出の“入口”を広げるための手法。
海外進出を検討する企業にとって「いきなり法人設立」は心理的にも資金的にもハードルが高い場合があります。
その中で「すでに動いている小規模事業を取得する」という選択肢は、意思決定を一段引き寄せる手法になるのではないかと考えています。

3.なぜ“少額”が合理的なのか?
ASEAN各国を見ていると、
- 外部資本との連携を望む企業
- 後継者不在・オーナーの高齢化
こうした状況は決して珍しくありません。
数億円規模の案件は競争が激しく、情報も整備されています。
一方で、数百万〜数千万円規模は、まだ十分に整理されていない領域です。
このレンジの特徴は、
- テスト進出に適している
- 撤退コストが限定的
- 既存スタッフ・顧客基盤を活用できる
という点にあります。
“スモールスタート×既存基盤活用”この掛け合わせが、少額M&Aの本質だと捉えています。

4.私たちは何をするのか?
少額M&Aは、仕組みがなければ機能しません。
私たちは、役割を明確に分けた上でこの手法を設計しています。
- 各国会計事務所・ネットワークからの案件ソーシング
- 初期スクリーニング
- 買い手設計
- 交渉ディレクション
- DD・法務・会計は外部専門家と連携
私たちはM&Aエージェント視点ではなく、海外進出支援視点に徹する。
海外進出支援は難しく、奥が深いものです。
だからこそ、実行まで見据えた設計が必要だと考えています。

5.これから進出する企業のために
この手法は、
- 海外進出を検討しているが、大きく賭けられない企業
- いきなり法人設立に踏み切れない企業
- 小さく試し、うまくいけば拡張したい企業
にとって、有効な選択肢になり得ます。
第三の選択肢としての「少額M&A」。
これからの海外進出は、手法そのものを再定義する時期に入っているのではないかと感じています。
私たちは、現地にいるからこそ見える情報とネットワークを活用し、
よりリアルで、より具体的な進出支援に挑戦していきます。