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ASEAN進出の現在地と主要国の限界

1 主要国の成熟化とコスト増の実情
日本企業の進出先として長らく有望視されてきたのは、タイ・ベトナム・シンガポールといった社会基盤の整った国々です。インフラ整備や親日的なビジネス慣行を背景に、製造・IT・サービスなど幅広い業種が拠点を築いてきました。
しかし近年、これらの市場は明確に成熟局面へ移行。人件費・オフィス賃料・物流費といった事業コストは軒並み上振れし、シンガポールでは賃料が日本の主要都市を上回るケースも見られます。
タイやベトナムでも都市部を中心に賃金が継続的に上昇しており、「低コスト拠点」という前提は成り立ちにくくなっています。
加えて、労働法・税制・外資規制の運用は年々厳格化し、進出後の運営自由度に制約が生じやすい状況です。結果として、定番国への一極依存リスクが表面化しています。

2 中小企業・スタートアップが直面する参入障壁
ASEANの成熟は、大企業だけでなく中小企業やスタートアップの海外展開にも影響を及ぼしています。
資金余力のある大手はコスト増や規制強化に一定程度対処できますが、資本制約の大きい企業にとっては「重い初期投資」と「進出後の柔軟な方向転換の難しさ」が深刻な課題です。
さらに現地競争は一段と激化し、すでに定着した日系・ローカル勢との差別化は容易ではありません。
そのため拠点選定では、「どこに置けば低リスクかつ効率的にASEAN展開を進められるか」という判断の比重が増しています。従来の有力進出国に偏らない、新たな選択肢の検討が不可欠です。

3 次フェーズのASEAN戦略に必要な「柔軟性」と「低コスト」
いま日本企業に求められるキーワードは「柔軟性」と「低コスト」です。
柔軟性とは、各国の景気や制度変更、需給の変動に合わせて事業規模・業務範囲を素早く見直せる適応力。
低コストとは、初期投資を抑えながら持続可能に事業を回せる経済性を指します。
両立できる拠点の確保こそが、次のASEAN戦略の肝になります。 この観点で近年、注目度を高めているのがカンボジア、とりわけ首都プノンペンです。
次回記事では、プノンペンが“ASEAN新時代のビジネスハブ”として有望視される背景を掘り下げます。
まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。 海外進出は、期待と同じくらい不安もつきものです。「本当にうまくいくのか」「どこから始めればいいのか」 —その迷いは自然なもの。だからこそ、「攻め(市場・顧客)」と「守り(規制・表示・税制・物流)」の両輪を、一つずつ丁寧に整えていくことが大切です。
土台が固まるほど、成功の確率も将来の収益も着実に高まります。
私たちダズ・インターナショナルは、戦略設計から実行・運用まで一気通貫で伴走します。 東南アジア・東アジア・欧米にメンバーを配置し、進出後の継続支援まで見据えてサポートします。20年弱で累計850社超の支援実績にもとづく知見で、ターゲット市場の選定から各国の規制・表示・税制・物流まで、現場で使えるレベルで対応します。
「まず何から始めればいい?」という段階でも大丈夫です。 いまの課題や不安を一緒に言語化し、最初の一歩となる小さな計画から始めましょう。無理のない進め方を、貴社のペースで設計します。どうぞ気軽にお問い合わせください。
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株式会社ダズ・インターナショナルは
〜フワっとアイデアをパキッとミエル化、カチッとデキル化〜 私たちは “企業の「やりたい」を『デキル化』する” をモットーに、新しい市場への挑戦を伴走支援します。
理念は「第三者であることの意義を貢献に活かすこと」「会話にこだわり抜くこと」です。
グローバル展開に必要な施策により、 セカイ(アジア・アメリカ・ヨーロッパ各国・日本国内)で働く企業のサポーターです。
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