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海外市場調査のポイント

こんにちは!
海外進出サポート企業ダズ・インターナショナルの室山と申します。

私は、先月入社し海外進出支援について勉強中です。そのため長年行ってきたスポーツ(野球)の経験からポイントをイメージできるよう伝えていきます。

今回は海外ビジネスの展開を検討する中で必要不可欠な「海外市場調査」に関して紹介します。

目次
1. 海外市場調査の具体的な調査方法と分析ポイント
①市場分析
②ターゲットユーザーの分析
③競合他社の分析
④規格と規則の分析
⑤小売・販売チャネルの分析

2. 海外市場調査の費用とスケジュールについて
①市場調査の費用の相場とは…?
②市場調査にかかる期間(スケジュール)は?

3. 私たちにできること

1. 海外市場調査の具体的な調査方法と分析ポイント

調査方法は具体的に5つとなります。
それぞれの調査方法と分析のポイントについて紹介いたします。

①市場分析

まずは市場分析です。
市場とは・・・財貨やサービスの需要・供給の関係の全般を指します。
市場分析といっても、その項目は多岐にわたるので大きく3つに分解し説明します。

◆市場規模
規模を知ることは、その市場に参入したら、どのくらい売り上げを見込めるのかを知ることです。
一般的な参入は、既に他社がビジネス展開している領域。
このケースでは、売り上げ実績を収集し、市場規模を推定する事ができます。

規模と推定を、私のスポーツ(野球)経験から説明します。
野球チームは何チームあるのか、どんなリーグ構成になっているのか、どんな大会があるのか。
地域によっての差異などを調べ、規模を推定することによって狙いを絞ったマーケティング活動が出来ます。

◆市場のトレンド
2つ目は市場のトレンド分析です。消費者ニーズの変化が重要なポイントとなります。したがって市場のトレンドに関する定量的&定性的な分析を実施するとよいでしょう。
詳しくは後項の「② ターゲットユーザーの分析」で解説します。

野球のマーケットでは、どのようなグラブ、スパイク、ユニフォームが流行しているかということがトレンド分析になります。

◆市場の成長率
3つ目は、参入する市場の将来性についての分析です。競合の売上やユーザーの増加数など、市場の成長性に関連する指標を分析することで、市場全体の将来性についての見通しがつくはずです。
海外においても国内同様に、先行指標と呼ばれるものが存在するはずなので、直近の統計データを入手して定量分析を実施してみるとよいでしょう。

私が所属したリーグで考えてみると、次の大会を見込めるリーグなのか、自身の成長が期待できるリーグなのかということになります。先を見据える情報がプラスかという観点になります。

②ターゲットユーザーの分析

2つめは「ターゲットユーザーの分析」についてです。
海外市場調査においても「ターゲットユーザーの分析」は重要です。
ユーザー調査には、大きく分けて「定量調査」と「定性調査」の2つがあります。

◆定量調査・・・人数や割合といった、明確な〝数値や量〟で示される「定量データ」で集計・分析する調査方法になります。具体的にはアンケート調査(ネット調査・電話調査・街頭調査など)が挙げられます。
野球で例えると打率、防御率と言った数字で表せる数値になります。

◆定性調査・・・消費者個人による発言や独自の行動特性といった、数量や割合では表現できない”趣味趣向”の調査を加えることで、定量調査では浮かび上がってこない、新しい消費価値につながる「質的データ」を得るための調査方法になります。
具体的には座談会やインタビュー、店頭調査などが挙げられます。
数値では表すことのできない調査、野球に対するイメージ調査や、野球選手による高感度、知名度などの調査が代表例です。

③競合他社の分析

「競合他社の分析」についてです。

競合分析の目的は、競合するライバル企業を詳細に分析することで、自社製品およびサービスの市場における成功要因を導き出すことにあります。
そんな競合分析における大きな視点としては2つのフェイズ「競合の特定と構図の分析」「競合他社の分析」がありますので紹介いたします。

◆「競合の特定と構図の分析」
1)競合の特定とは?
何をもって「競合」と特定するのか? そんな根本的な分析が必要です。
具体的には、顧客から自社と直接比較されるブランドである「直接競合」を特定。
さらには、自社と同じ商品やサービスでなくても、顧客への提供価値が同じものとなる場合は「間接競合」として特定することも大切です。

2)競合の構図とは?
競合の構図とは、自社を取り巻く「競合他社それぞれの構図」です。
多くの市場において、それらを構成するブランド構造は以下の4つに分けることができます。
◇リーダーズブランド …市場を牽引しているブランド
◇チャレンジャーブランド …リーダーズブランドに差別化で対抗する2番手、3番手のブランド
◇ニッチブランド …専門性を強みにしているブランド
◇フォロワーブランド …リーダーやフォロワーを模倣するブランド
これらのブランド構造からなる競合の構図を把握することで、競合がひしめく市場へ参入する際の大まかな戦略を立てることが可能になるのです。

こちらはスポーツメーカーを思い浮かべてみてください。
市場を牽引するといえばナイキやアディダスなどのブランドが存在します。
それを追随するブランドがあり、また専門性で言うと例えば、スポーツサングラスに特化したブランド、リーダーブランドを模倣した新規ブランドといった構図をイメージしてもらえればと思います。

■「競合他社の分析」
ある程度、競合の特定と構図の理解が進んだら、2つめのフェイズでは「競合他社の分析」をしてみましょう。具体的には以下の3つのリサーチになります。
1)競合の顧客(ユーザー層)をリサーチ
競合が対象としている顧客層を特定してそのニーズを分析します。

2)競合の製品・サービスの特性およびブランド戦略をリサーチ
競合の製品・サービスの具体的に内容やスペック、さらに競合ブランドは顧客に「どのような価値」を提供しているのか? 競合ブランドはどのようなマーケティング戦略を採用しているのか? といったブランド戦略についても分析します。

3)競合の経営方針やリーダーをリサーチ
競合他社の商品やサービスは、その企業ならではの経営方針に基づいて作られているケースがほとんどです。
また競合のリーダーが掲げる経営理念や方針についてもリサーチすると、その競合の全体像が浮かび上がってくるはずです。

例えばナイキはどこの年齢層に一番販売されているのか、男女比率はどのようになっているのかを分析。
またブランドとしてどのような独自の商品、サービスを提供しているのか、どのようなブランディングを歩んできているのかをリサーチする必要があります。

④規格と規則の分析

続いては4つめの「規格と規制の分析」について解説します。
海外市場調査においては、進出国ごとの法規制の枠組みや製品に対する規格・規制を正しく把握することが重要です。

例えば自社の商品が化粧品や少量品の場合、その製品に含まれる成分が原因で、その国の法規制の規制対象となってしまうケースがあります。

医療機器などの電子製品でも、各国での要求規格に適合させる必要があるのです。
そのため海外の法律を調査することは重要ですし、進出を検討している国で、現状のままでは事業を展開できないことが判明した場合は、なにが規制対象となるのかを突き止めて改善する必要があるのです。

スポーツは世界共通のルールがあるので例えは難しいですが、各国に合わせたルールを守りましょうということです。

⑤ 小売・販売チャネルの分析

海外進出においては、現地の小売・販売チャネルの分析も重要です。
基本的に海外(特にアジア新興国)の小売・販売チャネルの形態は以下の2つになります。

◇トラディショナルトレード(TT):市場や小さなパパママストアなどの伝統的小売業態
◇モダントレード(MT):スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどの近代的小売業態

また近年は「Eコーマス(電子商取引・ネット通販)」という新たなチャネルも誕生しており、国によっては日本よりも市場規模の割合が高いケースが少なくありません。

各国においてどのような業態で、動きが出ているのかといった内容(例.直営店販売、スポーツ用品店への卸、自社EC、ECなど)を理解しておくことが必要ということになります。

2. 海外市場調査の費用とスケジュールについて

こちらのセクションでは、海外市場調査の価格の相場と、調査に必要なスケジュールについて考察していきます。

結論から言うと、海外市場調査における価格とスケジュールは、案件内容によってまちまちというのが現状です。

◆市場調査の費用の相場とは…?
現地のリアルな現場で直接動くオフラインの調査方法と、オンラインで実施する調査方法では、当然前者の方が、人件費・移動費・滞在費などのコストがかかります。

また、具体的な調査のメニューとして「情報収集およびレポートの作成」、「インタビュー・アンケートの実施」、「現地での店舗(商品棚)・競合商品の画像・動画の撮影」などが挙げられますが、それらもリアルな現場とオンラインでは価格差が生じてきます。

費用感としては、ひとつの項目で最低でも10万円or 20万円〜が相場とされていますが、調査会社によって価格帯は異なりますし、調査する国によっても変わってきます。

ただ、各調査会社それぞれが、現地のローカル調査員と契約するなど、様々な方法でコスト削減し調査しています。

◆市場調査にかかる期間(スケジュール)は?
スケジュールにおいても費用と同様のことが言えます。調査レポートを提出してもらうのにも、現地語からの翻訳や、時差などを考慮すれば、国内のそれよりもリードタイムが必要です。

いずれにせよ、海外市場調査においては、全体的に時間に余裕を持って実施するのが得策であることは言うまでもありません。

3. 私たちにできること

ここまでお伝えしたように海外ビジネスにおいて、市場調査は重要な役割を担います。
コロナ禍で人の移動に制限がかかる中、これまで当たり前だった「海外視察」がなかなかできず、市場調査の充実性が高く求められます。

また、現地に行けたとしても何をしたら良いのか、どのように調査したら良いのかといった懸念点が発生するかと思います。

当社ではグローバル展開を考える企業のご要望やお考えを伺ったうえで、事業展開に必要な市場調査のプランを提案させていただきます。
また、必要に応じて現地スタッフ・現地パートナー企業と共に実施致します。

市場調査で終わりではなく、市場調査はしっかり事業推進していくためのはじめの一歩です。
大切なのは、上記の分析・調査実施後に調査結果をどう判断し、実際の行動にどう反映するかです。

当社は目的達成に向けてのゴールまでの道筋を描き、F/S(フィジビリティスタディ=新規事業などの実現可能性を探る調査)から、販売チャネル(代理店など)の開拓、ビジネスパートナー開拓まで、様々なニーズにお応えするサービスを展開しております。

ダズ・インターナショナルのサポート

私たちは企業のグローバル展開をサポートします。

サポートエリアは東南アジア・アメリカ・東アジア。
各国現地ローカル展開・オンライン展開まで、さまざまな海外進出をサポートします。

海外進出企業に必要なさまざまな準備、ヒトモノカネの調達・事業計画づくりから共に動きます。
事業領域はコンサルティング・マーケティング・プロモーション・クリエイティブと、
包括的なサポートだけではなく、各施策の点と点を線にするプロジェクトマネジメントを得意としております。

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