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これまでの海外進出支援事例から私たちがやるべき3つのことをまとめました。
1. 企業の事情と癖
企業には規模に関係なく、事情と癖があります。
会社のことを法人格と言いますが、会社も個人と同じように”人格”があり、
この人格を除いている見ると、なんらかの事情と癖があるというわけですね。
例えば小規模企業。
創業者・社長の人格がそのまま法人格にも投影する傾向があります。
ここで言う投影とは同じようになるケースだけでなく、社長の人格の部分的な投影であったり、社長の人格の反面教師になっているケースもあります。
そして中企業・大企業。
もちろん小規模企業と違って、多くの役員・社員・株主が関わっていることにより、法人格はさまざまですが、事情と癖の根本はかなり似ている企業が多い印象です。
いずれの企業にも”人間っぽさが起因”の事情と癖があります。
言うまでもなく、私たちの会社にもそれらはあります。
この事情と癖により生まれる問題はさまざまです。
これだけを見ると、良いことよりも悪いことを生んでいるケースがほとんどのように感じますが、解決として重要なのは事情と癖の排除ではなく、共存です。
無駄のない、体脂肪0%筋肉ムキムキの体が機能しないのと同じように、
ある意味では”企業の事情と癖は”脂肪”のような役割を担い、これが二次作用として良い効果を担っていることもまた事実です。
それでは、そんな”人間っぽさが起因”の事情と癖の排除ではなく、共存とはどんな方法で実行していくべきなのか、私たちの事例から語っていきます。
2. 私たちの役割 ①整理
人間には感情がありますので、ロジカルシンキングは24時間保てず、気持ちや健康の乱れにより、”なんかムカつく” “なんか損してる気分” “なんか馬鹿にされた気がする”などの本来ビジネスには不必要な感情が脳ではなく、ミゾオチあたりから湧き出てくるような(私はそんな感触です 笑)なんとも言えない人間っぽさが出てきたりします。
どんなことが起きてもそうならないよう、感情をコントロールすることはできません。
これはおそらく、お寺の坊主でも難しいと思います。
未然に防ぐ(軽減させる)ためには問題が起きてからではなく、
問題の有無に関係なく、関わる人間が定期的に「目的・課題は何か」「なぜ・背景は何か」「相手・自分の都合は何か」などの原点に立ち返り、整理をすることがとても大切です。
習慣的に自身の中にあるものをアウトプットし、整理整頓してまたインプットする。
このことにより、自身のメンテナンスができます。
「わかってくれてるはず」という思い込みは言うまでもなく、トラブルの起因です。
習慣的にメンテナンスできていると、「相手の話を聞かないとちゃんと理解できないし、自分のことをちゃんと説明しないとわかるわけがない」という現実を受け止め合うことがしやすくなります。
私たちは企業のサポートの立場で、この整理役を担うことがとても多くあります。
社内だけでこのような整理ができているケースは多くないことから、他社である私たちがあえて整理するために必要な質問や立案を行い、整理できる機会づくりを担うことで企業内の雰囲気が変化していきます。
理想的には社内で整理する習慣が根付くのがベストですが、現実はなかなか難しいことから私たちがプロジェクトマネジメントの一環として担い、貢献できるところだと考えます。
3. 私たちの役割 ②伝達
整理することのよるメンテナンスが日常的にできることだけではまだ足りません。
結局、それをどう言語化するか、見える化するかが大切です。
相手が理解できるコトバ、そしてその表現選びは技術要素は1割程度。
残りの9割は、相手のことが理解するために何をしているか?です。
当たり前の話ですが、相手のことを知らないと、相手が喜ぶことはわかりません。
薄っぺらい忖度はトラブルの火種となり、「こうしておけばいいだろう」という思い込みは
取り返しのつかない原因を日々育ててしまいます。
しかし現実問題、関わる人を理解することは不可能に近いと思います。
そこで私たちが行うのは、「差と違いを明確にすることを目的とした打合せ」を設けます。
“間違っていて当然、わからなくて当然、ズレていて当然”という会をあえて設け、まずは自分の理解をそのまま話し、ズレ・漏れ・違いを洗い出すことに徹します。
この会の成果は差と違いを明確にし、その後調整するための材料を獲得することです。
私たちは企業のサポートの立場で、この調整役を担うことがとても多くあります。
同じ会社の中でも差と違いはたくさんあります。
性格・価値観・業務・立場、差や違いが生まれるのはとても自然なことです。
私たちは企業サポートのはじめの一歩として、かかわる人の差と違いを知ることから着手し、
効果的な伝達レギュレーションをゼロから提案します。
4. 私たちの役割 ③管理
整理・伝達、これを日常的に正しく行っている企業の業績はとても高いです。
しかしこの日常は事業や業務の変化、そして人員増減や配置換えなどの変化により、
すぐに非日常に追いやられるなんとも不安定な働きです。
整理と伝達がちょっとしたことで日常から外れてしまうことを前提とし、外れたことに気づくこと、そしてすぐに元に戻す管理がとても重要になります。
私たちは外部企業だからこそ、サポート対象企業の変化に気づきやすい場所にいます。
何か雰囲気がおかしい、会社全体のモチベーションに異常が見られるなど、社内では気付きづらい俯瞰的視野から定期的にプロジェクト全体の最適化を目的とした打診を実施します。
業務が正しく進んでいるか、スケジュールにズレはないか?
そういった目に見えるプロジェクト進行だけではなく、目に見えづらい人の問題についても、
プロジェクトマネジメントの管理業務に含み、本当の意味でプロジェクト成功する形に協力します。
まとめ
「海外進出支援関係ないじゃないか?」と思われる方もいると思いますが、
実際のところ「その通りです。」という部分もあれば「いや、関係あるんです。」という部分もあります。
海外進出というもの自体が新しいことの連続です。
日本の常識では測れないことが多くあります。
そういった慣れない、希少性・変動性の高いプロジェクトだからこそ、あらゆる場面で整理・伝達・管理はしつこいくらいにやるべきです。
整理ができてないこと、伝達がうまく回っていないこと、管理がずさんになってしまうこと、
このすべてを仕方がないことなのだと理解することのできた企業はすんなりとプロジェクトを前に進めていきます。
転ばない努力より、転んで立ち上がれる準備がプロジェクトを実らせます。
私たちダズ・インターナショナルは転ばないようにするのではなく、必ず転んでしまう事業推進の中で、どんな風に受け身を取り、どんな風にその転倒を学習し、成功のための材料としていくかを考えたサポートを提供します。
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